治療と延命が一番でしょうか?
人の医療と同様に、ペットたちの医療技術もどんどん進化しています。
あわせて、犬や猫の寿命もぐーんと延びたように感じます。
愛犬や愛猫と過ごす時間が増え、治療の選択肢が増えたことはとても良いと思います。
ですが、その一方で、
『どの治療が1番良いのか?』
『何度も通院入院をさせることが我が子には辛くはないのか?
『”延命を望む”ことは人のエゴなのか?』
『高額になる治療費で生活を圧迫している』
などの問題や悩みを抱えている飼い主さんは多いと感じます。
ひと昔前
私が動物病院で働き始めた20年前
(地域性もあるとは思いますが)
犬や猫は外で飼うのが普通で、ご飯も人の食事
の残り物を食べさせていた次代でした。
今のようにペットともそこまで密接に関わる方は多くはなかったと思います。
ペットの病気や治療についても
そこまで高頻度に長期間病院にかかって治療をするという方は少なく、食べなくなる、歩けなくなる、と弱ってきた犬猫さんは
そのまま治療や手を加えることもなく自然に任せて看取るのを選択される方が多かったです。
その時代を知っている私から見ると
今の飼い主さんはとても愛情深く、我が子のために一生懸命尽くされている方々の多いとしみじみ感じます。
なのできっと精神的、肉体的、経済的にも抱える悩みや問題が多いのでしょう。
病院に行けば、病院は治すため・長く生きさせるための治療を考えます。
高齢犬猫に多いガンや慢性疾患は
今の人と同じくらいの治療法があります。
ガンについては抗がん剤投与から放射線治療
慢性腎不全については長期間にわたる点滴や注射と投薬
心臓病についても手術を選択できる
病気と闘う治療法が並べられます。
ただし
闘う治療は一方で犬猫にも飼い主さんにも身も心もすり減らすものでもあります。
治療のために通院の頻度はあがります。
当然コストもかかりますし、治療が嫌な子にとってはストレスのかかる時間が増えます。
通院する飼い主さんと犬猫の表情が
辛い…やめたい…でもやめたらどうなるのか不安
となっているのを感じます。
実際に今後の治療について、どうしたらよいのか相談を受けることが増えました。
看護師としてどう言葉をかけるのか、私も悩みます。
悩み、調べ、私なりにお伝えしたいのが
治療していてもいつかは必ずお別れをする日が必ずきます。
その時までの時間を愛猫・愛犬とどう過ごされたいのか、
それを心に聞いてみてください
点滴しなくても 食べられなくても
愛猫・愛犬は居心地の良い我が家で、愛する家族といる時間を穏やかに過ごすことが幸せと感じている子も多いですよ。
病院で注射や入院をしたり、家で無理やりごはんを食べさせられて
嫌な思いをするより、もしかしたらリラックスできる環境を作ってあげた方が良いのかもしれまでんよ
と。
動物病院は治療をする場所。基本的にはそうです。
でも長年勤めていると、それだけでは、飼い主さんとペットたちのより良い生活・関係は満たされないものかもしれないと
感じています。
ひとりひとりの感情は決して同じではありません。
個々の感情や事情になるべく寄り添って、ケアプランを提案したい。
それが私の目標です。


